10/19 次世代サービス共創フォーラム主催のワークショップより
AR:Augmented Reality(拡張現実感)の略。スマートフォンやカメラが搭載された携帯端末を通して、見ている現実の環境(の一部)に文字や画像、映像などの電子情報を重ね合わせることで、関連する情報を付加する技術。
講演:「AR技術の現在と今後の展望」
慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授 稲見昌彦教授
講演要旨
ARの研究とは、かつてマン・マシン・インタフェイスと呼ばれていた領域と重なりが大きく、機器を自分の体の一部に拡張したような感覚を得られるようにすることが手法であると同時に目標(指先に馴染んだと感じるペンのように)。
ユーザインタフェイスを考えるときに重要なのは、入力と出力を統合すること(入力に対するフィードバックが得られるインタフェイスが理想的ということと理解)。
リアリティを高めるには、認知しにくい(人にとって不得手な)ことを回避する工夫が必要。メンタルローテーションという脳内で見る角度を調整する行為が代表(回避例の代表としては、カーナビのヘッズアップ表示(進行方向を上にした表示、北を上にした表示では、南に進んでいる場合左右を反転させなければならないが、こうした調整行為がメンタルローテーションにあたる)。
現実の世界が物理法則に縛られる一方で、現実感の世界は認知科学や心理学が影響する。
物理的に見れば、音速は高速より遙かに遅いが、人は光よりも音の方がすばやく認知できる。したがって、30mぐらいまでの距離であれば、同じ距離離れた場所で発生した音と光について、音の方が遅れて受信するのに、認知し終えるのは音の方が先、という現象が起きる。3D映画の音響効果もこうした点に留意しないと、没入感を高められるのではないか。
ARで変わること
-ユビキタス→いつでも、どこでも、だれとでも
-AR→いまだけ、ここだけ、あなただけ
-空間の拡張:位置がネットに乗り、モノがUIになる
-時間の拡張:空き時間の意味を変容→調理時間中に調理時間に合わせた映像コンテンツを
配信する電子レンジ
-体験の拡張:三人称から一人称へ
ARの具体例 → Transparent Cockpit
ンピュータに映像を理解、識別させ(歩行者を認識させ警告を表示)ようとしなければ、精度のハードルは高くない。
その他にも、いわゆる光学迷彩など多くのARの具体例が紹介された。
講演:「“写真が動く!”新たな映像体験を実現するNTTコムウェアの『SmartCloud イメージベースAR』」NTTコムウェア株式会社 NTTビジネス推進本部 ビジネス企画部 スペシャリスト 兵藤雄二氏/同社 品質生産性技術本部 研究開発部 中江俊博氏
つまり、ある物理現象に対して脳の中で合成される認知結果と同じものを、脳の外で創り出して認知させることで、あたかもその物理現象が発生しているかのように思わせる、ということ。
このイメージベースARとは、写真を撮影するとその写真に紐付いた情報が提示されるという点においてはQRコードと同じだが、紐付いた写真から始まる映像と紐付けることで、あたかも写真が動き出すような錯覚を与えるというもの。