2冊目は高齢社会に関する書籍。昨年12月に出版された比較的新しい一冊。
日本が世界で最初の「幸せな長寿国家」になる、と意気込む東大の先生たちがまとめた本。
「ジェロントロジー」とはWikipediaでは「老人学」と変換される。
次の目次をみれば、どういった内容のものかはだいたいわかるはず。
◆ 迫り来る超高齢社会の衝撃
■ 2030年、社会のすべてが変わる
■ 超高齢社会における社会保障の姿とは
■ 超高齢社会とはどんな社会か
◆ 「幸せな超高齢社会」というパラダイムシフトへ
■ 新たな社会システムの必要性
■ いまこそ社会のパラダイムを転換させよう
◆ 超高齢社会への東京大学の挑戦① 知と力を結集して、豊かな「長寿社会」を拓こう
■ 鎌田実教授が語る、東京大学の「未来づくり」-明るく豊かな超高齢社会を築くために
■ 秋山弘子教授が語る、「長生きを心から喜べる長寿社会」への取り組み-長寿・健康・経済のリンクが鍵
◆ 超高齢社会への東京大学の挑戦② 「健康なまま長生きできる社会」をつくろう
■ 辻哲夫教授が語る、長寿社会の「医療」-「Aging in Place」をかなえる在宅医療
■ 村嶋幸代教授が語る、長寿社会の「看護」-長寿社会を支える「地域の看護ステーション」
■ 伊福部達教授が語る、長寿社会の「テクノロジー」-長寿社会を明るくする福祉工学
◆ 超高齢社会への東京大学の挑戦③ 「いきいきした街」をつくろう
■ 大月敏雄准教授が語る、長寿社会の「まちづくり」-未来を照らす長寿社会の水先案内人
■ 牧野寛教授が語る、長寿社会の「学び」-学びが明るい人生と豊かなコミュニティをつくる
◆ 超高齢社会への東京大学の挑戦④ 「頼りになる仕組み」をつくろう
■ 樋口敏雄教授が語る、長寿社会の「法律」-気軽に頼れる弁護士のいる社会へ
■ 岩本康志教授が語る、長寿社会の「経済」-早い準備で超高齢社会の経済を切り拓く
■ 鎌田実教授が語る、産学連携の取り組み-そして、企業も動きはじめた
◆ 超高齢社会を逆手にとる「新」成長戦略
■ 「長寿社会」への改革
■ 「超高齢社会ビジョン」の視点
■ 豊かさを実感できる超高齢社会へ
◆ 「超高齢未来」へのメッセージ ビジョンの共有に向けて
■ 豊かな超高齢社会の実現のために
その中からキーセンテンスを挙げると…
○ 時間はもうない、立場や分野を越えた連携とビジョンの共有が急務
○ 「予防医学」「健康増進」がこれからのテーマ
○ 医療・介護技術に不可欠なのは、IRT(情報ロボット技術)とICT
○ 不公平感のない制度設計で、明るい未来をつくる
○ これからの高齢者は「老人」ではない
○ 生きがいと就労ーこれからは高齢者が社会の支え手となる
○ 異分野連携が鍵
内容はいたってわかりやすく読みやすい。日本は他の先進国が経験していない超々高齢社会に進んでいる。その中で暗澹たる思いや閉塞感にとらわれたている多くの日本人に希望と可能性を伝えたいという筆者たちの思いが伝わってくる。政府には期待できない(かもしれない)けれど、この国の民間のパワーは何か奇跡を起こしてくれるかも知れないと、チラッと思わせてくれる一冊。